失敗は財産!失敗学とアドラー心理学
失敗しました。
研修会を開いたのですが、計画の時間が1時間長く設定されており、もちろん1時間を残して講師の話は終了。空白の時間、背中から冷や汗がダラリ…
なぜ人は失敗してしまうのか。考えるのにふさわしい本を本棚から選んで持ってきました。
世界の三大失敗をご存知だろうか。タコマ橋の崩壊、コメット飛行機の墜落、リバティー船の沈没…。これらは人類に新たな課題を与え、それと向き合うことで我々はさらなる技術向上の機会を得た。一方日本では、JCO臨界事故、三菱自動車のリコール隠し、雪印の品質管理の怠慢など、失敗の隠匿がさらなる悲劇を引き起こした。
本書によると、失敗は、未知との遭遇による「良い失敗」と、人間の怠慢による「悪い失敗」の2種類に分けられる。不可避である「良い失敗」から物事の新しい側面を発見し、仮想失敗体験をすることで「悪い失敗」を最小限に抑えることが重要である、と筆者は説いている。
また、過去の豊富な例から学ぶことで失敗の本質を多角的に検証する方法や、時間がたつと形骸化してしまう失敗例を効果的に伝承する方法についても言及している。さらに、マニュアル化した対応方法では前例のない事態が生じたときに対応できなくなるとして、とっさの判断力や創造力を養う失敗経験を教育に取り入れることを提唱する。(Amazon 商品紹介より)
3.11よりも前に書かれた本ですが、海岸線より離れたところにある石碑に「ここより海側に家を建ててはいけない」という先人の教えのくだりなどはなにか予言めいたものを感じ、考えさせられるものでありました。
失敗から学ぼう!
失敗を「もうだめだ、どうすればいいんだ…」と考えるのか、「今度はこうしよう!」と考えるのはその人次第です。アドラー心理学のアドラーは家に例えています。同じ材料で家を造っても造る人によって家は変わる。人生もそれと同じで『使い方次第』なのだと。
人生で起こることは変えることができません。大切なのはその経験から何を学ぶかだと思います。
フィールドでプレイする誰もが必ず1度や2度、屈辱を味わわされるだろう。
打ちのめされたことがない選手は存在しない。
ただ、一流の選手はあらゆる努力を払い速やかに立ち上がろうとする。
並みの選手は少しばかり立ち上がるのが遅い。
そして、敗者はいつまでもグラウンドに横たわったままである。
ダレル・ロイヤル(テキサス大学コーチ)
大切なのは「今、ここ」立ち上がって前に進むべきです。
歴史をどうして学ばなければならないの、実生活ではなんの役にもたたないのにという意見がありますが、本当は先人の失敗を学び、活かす学問だと思います。大体成功者が教科書に載っていますが、成功した人はもちろんですが、「失敗した人」の生き方も魅力的です。そして、なにを失敗とするかはその人次第です。