拝啓 こけつまろびつ様

あたりまえのことをもっともらしく

熱く、激しく生きろ!!脱・先生 「ダッセン」

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信州、上田。

 

青で侍の絵「侍学園」と書いてある木造のあやしい建物。その建物の前を通る時にずっと気になっていました。なんの建物だろう。塾かな?

 

ずっと後になってこの建物がなんだったのか。新聞の記事で長年の疑問が氷解しました。

 

ひと昔前にヤンキー先生やビリギャルなどが流行りましたが、私はこの本を押したい。教育や福祉に関わるすべての人に読んで頂きたい。

 

 

長岡秀貴 ダッセン サンクチュアリ出版 2006

 

 

 内容(「BOOK」データベースより)
この本は、平凡で、ごく一般人であり、有名でもなく、お金持ちでもない俺が、教師を目指してから、教師になり、そして教師を辞めて、その後どうしてるかを魂を込めて綴ったメッセージブックである。教師になりたい人、現在教師をやっている人、この先何をしていいか分からない人、生きる希望を失っている人、死の淵に立っている人、自分の将来に不安を感じている人、今楽しくない人、そんな人々に読んで欲しい本である。

 

 

私が疑問に思っていた建物は、長岡氏が建てた「NPO法人 侍学園 スクオーラ・今人」という学校でした。 

 

 

長岡氏は調べれば調べるほどすごい人。出版されている本は3冊読み漁りました。そもそも私の先輩なのですね。

 

私がこの本で一番心に残ったのはこの言葉。

 

教えてあげるのではなく、教えてもらってください。

導くのではなく、一緒に歩いてください。

 

どこで出てくるかは読んでみてください。

 

深い感銘を受けました。研修などで紹介させていただきます。

 

この本の良心的なところは、きれいな話で終わらせていない所です。大体、昔やんちゃしていて、現在先生になり、成功しているという話はとかく美しい話で終わりがちですが、この本では、教育がきれいごとではすまされないと書かれています。作者の言葉を借りると「(教育は)もっとダサいし、もっとシビアだし、もっと人間らしい世界」。

 

私も、児童が好きで児童施設で働き始めた人が、「自分がこんなに子どもを嫌いになるとは思いませんでした。」といってやめていく悲しい現実を知っています。

 

問題を抱えた子どもの持っている「力」には、甘やかされて育ち、正義感を振り回す私たちが敵うわけがないのです。それも身をもって知っています。凄くしんどいです。自分にこんな感情があったのかと思い知らされるほど揺さぶられます。

 

人間の悩みはすべて人間関係にあり。悩んでいる人の力になる一冊です。

 

学園の求人を確認すると、財政的には厳しい様子が伺え、財政面の日本のNPO法人の大変さが伺えます。

 

なんで大変な仕事なのに給料が低いのか。

 

なんとかできませんか、エライ人。